「体内マスター抗酸化」とも称されるグルタチオンは、細胞保護から免疫サポートまで幅広く注目されている。しかし、サプリメントとして日常に取り入れようとすると、実際にどの量をどう摂るべきか、そしてどんなリスクがあるのかが気になる。ここでは医療現場や最新研究に基づいたデータを整理し、安全に活用するためのポイントを解説する。

まず、摂取量は目的によって異なる。
一般的な抗酸化・デトックスを目指す場合、経口サプリメントなら1日250〜1,000 mgがスタンダードだ。吸収性を重視するならリポソーム型や舌下錠がおすすめだが、医師は「胃酸で分解され本当に効果があるかデータ不足」と慎重な姿勢だ。製品ラベルの指示を守り、可能であれば医師または薬剤師に個別調整してもらうのが最善である。

一方、クリニックで行われる点滴静注（IV）や注射は高いバイオアベイラビリティを期待できるが、用量も効果も医療監視が前提。自己投与は禁止。

副作用は主に軽症。腹部膨満感や痛みなど消化器症状が報告され、まれに発疹や呼吸困難というアレルギーも例がある。また、長期使用で亜鉛値が低下する可能性があり、定期健診でモニターを。喘息のある人は吸入タイプの刺激で発作が誘発する例も確認されている。

薬との相互作用も忘れずに。特に化学療法剤や免疫抑制剤との組み合わせに注意が必要だ。アメリカではサプリメントは医薬品と異なり市販前審査がないため、「信頼できるブランドを選ぶこと」と「医師への完全開示」がリスクを最小化する。

妊娠・授乳中の安全性は確立されていないため、原則使用控え、医師相談必須。まとめると、グルタチオンを役立てるには目的を明確にし、信頼できる製品を選び、医療専門家と相談しながら量を調整する—この3点を忘れずに。