自然由来の植物成分が医薬品となるまでの道のりは多岐にわたり、技術と品質へのこだわりが試されます。
寧波イノファームケム株式会社は、セスファランチンというビスベンジルイソキノリン系アルカロイドを中心に、伝統薬から最新製剤科学まで横断的な開発を推進しています。

① 草本出発=Stephania属植物の医療活用法を徹底解明
中国・アジアの伝統医療で長く用いられてきたStephania属植物。その有用性は経験的に知られていましたが、現代のバイオアッセイと分離精製技術により、「抗ウイルス」「抗炎症」「免疫調節」作用の主成分がセスファランチンであることが明らかになりました。同社はこれらの植物抽出物の薬理プロファイルを詳細に解析し、創薬の第一歩を築いています。

② 低溶性という課題をサイクロデキストリン包接でクリア
セスファランチンの実用化を阻む最大の壁は水難溶性と低バイオアベイラビリティでした。寧波イノファームケムはサイクロデキストリンを活用した包接錯体技術に注力。β-サイクロデキストリンとの錯体化により、水中溶解速度を大幅に向上させ、苦みをマスキングしながら化学的安定性も強化することに成功しました。

③ 舌下・頬粘膜吸収を実現する高機能経口製剤へ
開発の集大成として、同社はセスファランチン経口錠剤を設計。舌下錠・口腔内崩壊錠などの剤形により、消化管や肝臓を介さずに直接循環器系へ送達できるよう工夫されています。こうした工夫がセスファランチンの抗ウイルス効果抗炎症作用を最大限生かす鍵になります。

④ 品質を起点にした社会への貢献
原薬の選別・特性評価から製品出荷まで、寧波イノファームケムは厳格なGMP基準を貫徹。これまでの研究成果がCOVID-19による肺障害など呼吸器疾患の未滿たす医療ニーズに貢献できると確信しています。