科学界で大きな期待が高まっています。去痰薬として広く知られるアンブロックスール塩酸塩(以下、Ambroxol)に、パーキンソン病という難治性神経変性疾患への治療効果があると示唆する研究が進んでいるのです。寧波イノファームケム株式会社もこの潮流を注視し、材料供給による貢献を目指しています。

Ambroxolは、欧州をはじめ世界各国で風邪薬の定番成分として長年使用されてきました。気道分泌液を希釈し、喀出を促す作用によって、慢性気管支炎などの呼吸器疾患管理で欠かせない存在でした。しかし最新の研究により、この分子がもつ「神経保護能」に光が当てられています。

実験では、Ambroxolがグルコセレブロシダーゼ(GCase)という酵素の活性を増強することが確認されました。GCaseは細胞内のリソソーム機能維持に欠かせない酵素であり、その活性低下はパーキンソン病の進行と強く相関することが知られています。酵素活性を高めることで、病態の鍵となるタンパク凝集体(αシヌクレイン)を分解・除去する細胞内メカニズムが改善されると期待されています。

すでに実施されている初期段階の臨床試験では前向きな結果が得られており、現在はグローバル規模での第III相試験がスタートしています。この段階でAmbroxolがパーキンソン病の進行を遅らせることが明確に証明されれば、患者とその家族に新たな希望をもたらすことになるでしょう。

寧波イノファームケム株式会社は、AmbroxolのAPI、中間体、メタデータを高純度かつ安定的に供給する国内トップクラスのパートナーです。革新的な創薬プロジェクトを支える素材精度にこだわり、世界中の製薬企業やCROと連携し、この治療革命を加速させるべく研究陣をバックアップしています。一般的な風邪薬からパーキンソン病治療薬へ──Drug Repurposing(既存薬の再評価)の可能性を具現化するAmbroxolの旅は、今まさに始まろうとしています。