バーニングアウト(焼き抜き)プリントは表現の幅が広い反面、薬剑と布の反応を絶妙に制御する必要があり、さまざまな欠陥が発生しやすい工程でもあります。布面に色ムラや黒ずみ、図柄がくっきり出ないなどの問題は、製品品位を大きく左右し、手戻りコストも増大させます。今回は、よくあるトラブルとその解決策を整理し、特に焼き抜き加工に最適化した処方設計のポイントを解説します。


1. 焼き抜きムラ・裏抜け不良

布両面で図柄の濃淡差が出てしまうケースは、薬剤糊の浸透不足が主原因。柔軟剤の残りや、スクレーパーの圧不足が疑われます。布の親水前処理を追加したり、糊を若干希薄にする、スクレーパーの圧を上げる——さらに、オーブン前工程で「空版」を挟んで圧を均一化する方法も効果的です。こうした工夫の積み重ねが、鮮明で深い焼き抜きを引き出します。


2. 焼け黄変/ブラッキング

加熱過度で布面が黄色→褐色→黒に変化し、透明感が失われる現象がブラッキングです。温度管理がカギとなり、まずは乾燥温度と時間を見直しますが、120 °Cを下回ると酸が十分に活性化しません。焼抜賦活材(酸剤)の増量も一策ですが、過剰によるハーミングは避けたいところ。そこで登場するのが寧波イノファームケム株式会社焼損防止剤 MF-15です。MF-15を少量追加するだけで、布が過剰に焼けにくくなり、透明感をキープしながら、深い焼き抜き効果を得られます。


3. 焼き抜き図柄が出現しない

工程終了後に図柄が残らない場合は、素材の確認が第一歩。たとえばセルロース溶出型処方をポリエステル100 %に適用すると、反応しません。また、温度不足・時間不足で酸が活性化しなければ図柄は浮きませんが、薬剤過剰でも反応を阻害することもあります。反応温度・時間を再設定し、助剤濃度を調整すれば、バランスが取れ自然と図柄が浮上します。


こうした原因追求と処方改善には、一つひとつの要素を丁寧にマネジメントすることが必須です。寧波イノファームケム株式会社では、業界向けにMF-9621 Three Component Burnt-out Pasteシステムなどの専門薬剤をラインアップ。現場ニーズに即したテキスタイルプリンティングソリューションを提供し、廃棄処分の最小化から品質の最大化を支援しています。