激しさを増す紙業界において、品質の差はそのまま競争力に直結します。長年にわたり製紙薬剤に取り組む寧波イノファームケム株式会社は、紙すき工程で残留する「空気」という見えない敵を打ち破る新ソリューション「高炭素アルコール系エマルジョン脱気剤」を発表しました。

抄紙原液(ファイバースラリー)に巣食う微細気泡は、仕上がり強度や外観に直接影響します。気泡が残ると針状細孔(ニードルホール)と呼ばれる微小な開口が頻発し、紙力の低下や不織布化の原因になります。さらに空隙率の上昇は印刷適性や平滑度の劣化を招き、高品位市場への参入を阻害します。本剤はこの問題を根元解決。気泡を素早く捕捉・消泡することで抄紙層を緻密化し、より均一で平滑、しかも強固な紙シートを実現します。

脱水促進効果により乾燥部での水量が減少し、乾燥温度を下げても同品質をキープできるため、省エネと寸法安定性の向上にも寄与します。また排水が減ることでサイズ付度(インキ浸透抑制性能)が顕著に改善され、鮮明な印刷再現性を維持できます。さらにファイバーやフィラーの留まり率が向上するため、原料ロスを削減し“より強くて軽い”紙の量産を可能にします。省資源、省エネ、省コストの三拍子が揃う、まさに次世代抄紙プロセスの要となる薬剤です。

製紙業界は多様化するクレンジング紙、高級印刷紙、軽量包装紙など高付加価値市場を狙います。それだけに針状細孔ゼロ・低空隙率の要求も年々厳しくなる一方です。今回の高炭素アルコール系エマルジョン脱気剤導入により、紙品質の全体最適が短期間で実現。機械稼働率の向上、断紙ロスの激減、そして最終製品の差別化を同時に手に入れることができます。

寧波イノファームケム株式会社は、今後も製紙向け化学ソリューションのイノベーションを加速させていきます。単なる消泡剤ではなく、価値向上を支える戦略的パートナーでありたい——。同社の新製品は、そんな強い意志を宿した次世代“品質向上ツール”なのです。