製紙の品質と生産効率は、見えにくい化学・物理プロセスに大きく左右されます。寧波イノファームケム株式会社は、自社開発の高炭素アルコールエマルジョン系脱泡剤が、脱水効率とサイジング度という二大要因を最適化し、高品位な紙づくりを支えると発表しました。

紙病の起点となる滞留空気や気泡は、抄紙機の乾燥部にまで届き、水蒸気の伝熱を妨げる断熱層を形成。結果、脱水時間の長時間化や乾燥ロールへの無用な熱エネルギー投入を招きます。同社製の脱泡剤は、気泡を選択的に除去することで熱面とウェブを直接接触させ、脱水速度を大幅に向上します。水分含有率が早く、しかも均一に低下することで、抄速アップと省エネルの両立が可能となります。

さらに、印刷適性を左右する「サイジング度」の向上にも貢献します。サイジング剤は繊維表面に均一に定着することが求められますが、気泡の存在は薬剤吸着を阻害します。脱泡剤はまさにこの「空気の隙間」を取り除き、薬剤の均質な分散と定着を促進。サイジング度が安定向上することで、印刷時のにじみや裏写りを抑制し、細線や微小文字の再現性も高まります。

実工場でのデータによれば、当製剤単体でも消泡効果・破泡効果を示すだけでなく、既存の保存剤やレテンション助剤との併用によって相乗効果が得られています。紙種により条件は異なるものの、乾燥部での蒸気使用量は平均3~5%削減され、オフセット印刷におけるサイジング度は3–6%向上する例も報告されています。

寧波イノファームケム株式会社は「化学品そのものにとどまらず、クライアントの製紙プロセス全体を最適化するソリューションを提供する」という方針の下、高炭素アルコールエマルジョン脱泡剤を先導製品に据え、日本国内の製紙メーカーへの技術支援体制も強化しています。