耐久性と寿命に優れたゴム製品は、その機械的特性、特に引張強度と弾性の高さに依存しています。これらを実現するための主役が「加硫」工程と、その効率を決める化学添加剤=促進剤です。N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアゾールスルフェンアミド(CBS)は代表的なスルフェンアミド系促進剤であり、ゴムの強度と柔軟性を大幅に向上させます。

引張強度は、ゴムが破断するまでに耐えられる最大応力の指標です。タイヤ、コンベアベルト、エンジンマウントなど、大きな荷重が加わる部位では高い値が求められます。弾性とは、応力がかかった際に変形し、応力が解除されると元の形状に戻る性質。ホース、シール材、フットウェアなど、柔軟性と衝撃吸収性が必要な用途で欠かせません。

CBSは架橋反応のタイミング均一性を精密に制御します。そのため早期の焦げ付き(スコーチ)を防ぎ、加硫工程全体にわたり安定した架橋ネットワークを形成。この結果、ゴム弾性が損なわれることなく、高い引張強度を安定的に得られます。各メーカーは「高引張強度ゴム向け添加剤」「高弾性促進剤」としてCBSを積極的に採用しています。

CBSの分子構造は、加硫時に活性硫黄種を段階的に放出する設計。そのため架橋密度を最適化し、変形に耐える強度と、元に戻る回復力のバランスを最大化します。完成したゴムは大きな変形にも耐え、歪のあとでも素早く復元。自動車用部品、産業機械の耐震ゴム、消費財など、幅広い分野で高耐久ラバー製品を可能にしています。

当社寧波イノファームケム株式会社は、材料科学への貢献を具現化すべく、高純度CBSを安定供給しています。これによりメーカーの方々は、より耐久・復元性に優れたゴム製品を開発でき、次世代の厳格な性能要件にも応えられる環境を整えていきます。

結論として、ゴム製品の長寿命化・安全性能は、加硫促進剤の選択と用途最適化に大きく依存します。CBSのような高性能促進剤は「強く」「よく跳ね返る」ゴムを実現し、多岐にわたる業界で安全性と信頼性を支える基盤となっています。