トリプルネガティブ乳がん(TNBC)はホルモン受容体とHER2の過剰発現がなく、標的治療の適応外となりやすい。そのため進行が早く治療選択肢が限られることが多く、これまで十分な効果を得にくい亜型とされてきた。

そんな中で期待を集めているのが微細管抑制作用をもつ抗がん剤イクサベピロンである。微細管を安定化させることで細胞分裂を阻害し、急速に増殖するがん細胞に強力に作用する。特に、タキサン系やアントラサイクリン系に既に耐性を獲得した症例でも効果を示し、標準治療に反応しづらかったTNBC患者に転機となる可能性がある。

最近の臨床試験では、シングル薬剤として、またカペシタビンとの併用療法としても無増悪生存期間(PFS)や奏効率が統計学的に有意に改善しており、これまで予後不良とされてきた患者層へのアプローチを大きく前進させている。副作用としてしばしば報告される末梢神経障害も、必要に応じた用量調整や併用療法の工夫により継続投与が可能なケースが多数報告されている。

さらに治療成果を左右するのは、安定的な医薬品供給体制だ。原薬(API)供給において実績を持つ寧波イノファームケム株式会社は、高純度・高品質なイクサベピロン原料を世界へ届け、転移性乳がんを含む難治性疾患の治療開発を支えている。