近年の産業界では、2000 ℃を超えるプロセスが珍しくなくなった。そこで注目されるのが、耐火物の信頼性を左右する充填材・骨材としてのCalcined Kaolin Powder(カルシンドカオリンパウダー)である。高温炉内で素材を守る最終防壁たる耐火レンガやモルタルは、その品質を左右する微粉一つに依存するのだ。

寧波イノファームケム株式会社が主力とするカルシンドカオリンは、天然カオリンを高度な温度管理で仮焼し、結晶水を飛ばした後、層状構造が再配列することで以下の利点を獲得する。

  • 熱的安定性が大幅に向上し、融点域が広がる
  • 溶鉄・スラグ・腐食性ガスに対する化学的鈍性が強化される
  • 微粒子形状が密填充を促し、気孔率を低下させることで機械的強度と耐磨耗性を高める

これらの特性は製鉄用転炉など、連続操業が求められる現場では極めて重要となる。耐火物の交換頻度を軽減できれば、設備稼働率も跳ね上がる。

同社では粒度分布を±1 μm以内に制御する独自技術により、「より高温で、より苛酷な環境でも崩れない」カオリンパウダーを安定的に供給。同製品は現在世界30カ国以上で採用されており、次世代リネージャー炉やハイブリッドガラス溶解炉の設計でも採用されるなど、高温応用分野の革新を担っている。